ししゃもの好き好き

B-Tだったり関ジャニ∞だったり石鹸だったり。思いついたよしなしごとを気まぐれに書いています。

ナンシー関

最近2週間おきに図書館に行って本を借りております。
基本的に小説はあまり読まない方なので、
ノンフィクションとか専門書(科学分野とかのね)系列の棚に行くことが多いんですが、
その中で見つけた本。

評伝 ナンシー関 「心に一人のナンシーを」

評伝 ナンシー関 「心に一人のナンシーを」

まず軽く衝撃を受けたのが、
ナンシー関がこの世を去って既に10年以上経ってしまっていること。
私はナンシー関のテレビに関するコラムが好きで、
雑誌での連載をリアルタイムで読んでいたこともあって彼女の訃報はそれなりにショックだったんですけど、
そのショックはせいぜい5年以内のことと思い込んでいたのにそれが既に10年以上も前とは。
多分彼女の文章の古びなさがそう言う錯覚を生んでいるのかなぁ。
(私が単に年を取っただけという説もあるw)
今読んでも(もちろん批評対象の番組を見るとそれなりの時間の流れを感じるんだけれど)古さは感じなくて。
決して難しい言葉を羅列して読者を煙に巻くスタイルとかではないのに、
視点の鋭さに、
切り口の鮮やかさに、
やっぱり不世出のコラムニストだったんだなぁと改めて感じさせられます。
驚いたのが、
彼女が亡くなったのがまだ30代だったこと。
失礼ながらその貫禄ある見た目から40代半ばくらいだったのかと思い違いをしておりましたが、
実は実は今の私よりも年下だったんですなぁ。
彼女の文章が好きだったのは、
芸能人の好悪のポイントが多分私と似ているから。
テレビではいい人面やしたり顔で偉そうな口をきいている人をすぱーっと斬ってくれていたから。
多分そう言うスタイルだったから彼女に対する批判も多く会ったのではないかと思うんですが、
それはテレビで多く露出している芸能人の宿命だもの。
公共の場でそれを個人的な攻撃をすることで反論とすり替えちゃいかんよ、
デーブやオヅラ
好きの反対は嫌いじゃなくて無関心なんだからね、
嫌われる方が芸能人としてはいいんではないでしょうか。
私は嫌われるのは嫌だけどねw
芸能人じゃないんだし。
死へのカウントダウンを進めるような亡くなる前数年の体調不良の下り、
そして「今になって思えば」の急逝。
生き急ぐって、
こういうことを言うんだろうなぁ、
と、
ぼんやりと考えてしまいます。
もしナンシー関が生きていたら、
今頃は宮根誠司とか斬ってるんだろうなぁ。
あの消しゴム版画と鋭い文章のセットでこそ成立していた世界。
喪失感が半端ない本です。
読んでいて本当に「勿体ない」って思わされます。